生物学主義

生物学主義とは生物学的アプローチないし社会を生物有機体との類比でみる考え方の総体。総合社会学の H.スペンサー、A.コントらの社会有機体説はその典型。現代社会学において機能と構造を相互依存と見、その均衡システムを社会体系に応用する立場がこの主義の流れをくんでいる。T.パーソンズの境界維持体系概念、G.G.ホマンズのフィードバック論に生物学的社会学の影響がみられる。しかしこの考え方は,あくまで生物有機体との類比であり,理論モデルの構成の枠を脱しえないという限界がある。