古代エジプト語のペル・アア(大きな家の意)つまり、王宮そのものを表す言葉が語源。ヘブライ語で書かれた旧約聖書においてはパロ(par‘ōh)、プトレマイオス朝などのギリシア語ではファラオ(pharaō)である。アラビア語のクルアーンではフィルアウンと呼ばれる。エジプトの王は五つの称号(誕生名、即位名、黄金のホルス名、ネブティ名(二女神名)、ホルス名)があり、個人に関する二つの称号(誕生名、即位名)はカルトゥーシュ(ヒエログリフの楕円形の枠の事。王を霊的に守護する役割がある。)の中にヒエログリフで記された。ファラオという概念は時代を追う毎に変化を続け、次第に神格化していきホルス神の化身であるとされ、第5王朝以降には太陽神ラーの息子であるとされる様になった。