『レイテ戦記』の謎?

『レイテ戦記』は、大岡昇平による戦記文学作品。太平洋戦争の“天王山”と呼ばれ、日本軍8万4千人もの犠牲を生み出した(対して米軍の死傷者は1万5千人)レイテ島における死闘を、厖大な資料や多くのインタビュー取材を行い、それらを紐解いて再構築したものである。1967年から1969年にかけて雑誌「中央公論」に連載し1971年に中央公論社で全3巻が刊行された。

本作により、1972年に毎日芸術賞を受賞した。  大岡は「結局は小説家である著者が見た大きな夢の集約である」と語っており、中央公論社筑摩書房の全集でも本作が小説に分類されており、本項では小説として扱う。