16世紀に、スイスのドイツ語圏の錬金術師パラケルススが、アヘンのアルカロイドが、水よりもアルコールの方によく溶けることを発見した。アヘンを様々な方法で調合して試してみたところ、パラケルススは特定のチンキにアヘンを混ぜたものが、鎮痛に大きな効果があることに気付いた。パラケルススはこの薬剤をローダナムと呼んだ、これはラテン語の「ローダレ」、称賛するという言葉から来ている。実のところ、ローダナムはアヘンとアルコールの混成物ならどのような調剤のものでもそう呼ばれた。パラケルススの調合したローダナムは、その後の17世紀に発明されたものとはかなり異なった基準で、しかも17世紀のものよりも優れていた。パラケルススのものはアヘン、砕いた真珠、麝香、琥珀、その他の物質が交ぜてあった。ある調査によれば、1618年に出版されたLondon Pharmacoepoeia には、アヘンでの丸薬の製法が付記されており、サフラン、ビーバー香、竜涎香、麝香、ナツメグを混ぜるとある。